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NINJAXIS(ニンジャクシス) ~からくり忍者のねじ衛門~

時は、バネロク20と1年。
初代平歯ゼンマイが力の源泉スパイラルスプリングを発見したことで戦国の世は終わりを告げ、ニャポネスは天下泰平の世となっておりました。

この物語は、そんな学校の歴史の勉強で聞いたことがあるような、ほとんど無いような、むか~し昔、どこかの世界のカラクリシティのおはなしです。

「ねじえもーん!!」
「おハネちゃん!!」
「小娘はクロクロっくワークが預かった!! 返して欲しくば、カラクリドリブンを持って、ピラミッ島に来い!」
「まったク。クロクロっくワークの連中メ。古い手を使いよるわイ」

「おハネちゃん、俺、やっぱり遠慮しとくよ。行くところがあるし……」
「何言ってるの、ねじえもん! もう武陽座のミュージカルが始まっちゃうよ!」
「そうじゃゾ。ごちゃごちゃ言ってないで、早くせんカ」
 (ネコの助先生! いいんですか!? クロクロっくワーク団に先を超されちゃいますよ!)
 (安心せイ! そっちはワシが手を打ってあル)
「え? なんか言った?」
「いやなんでもないよ。なんでもない。ですよねネコの助先生」
「うム。きっとおハネちゃんの空の耳じゃナ」

「この先に、リュウグウパレスがあるって、ネコの助先生は言ってたけど? 本当かな?」
“案内るーと、次ノ分水路ヲ、左……デス”
「それにしても、ネコの助先生も弟子使いが荒いよなぁ。自分は水が苦手だから、オレ一人に探させて、ズルいよ」
“残リねじまき、アト、35、まき……デス”
「おっと、時間がないや。急がなきゃ」

「その調子で、ゆっくり巻き上げロ」
「これで城下町の水不足も解消されますね」
「あァ。……じゃが、それで済めば良いがノ……」

「カラクリ忍者さん、これを使ってくださいテル!」
「これは!」
「私たちテルテル族がみんなで毎日コツコツ巻いた、バネマキーですテル!」
「これさえあれば、天女団の戦艦に追いつけよね?」
「もちろんさ! よーしっ、跳ねて行こうぜっ!」

「こちらのドレスの方が、より団長としての仕事がエレガントに運びそうじゃない? そうでしょ、ヨロイカッチュ騎士団長?」
「はぁ…… 何を着ても、結局カラクリ忍者には敵わないんじゃないんですか?」
「何!? ヨロイカッチュ騎士団長、今何か言った!?」
「クロクロっくワーク団でカラクリドリブンを手に入れるよりも、次のお家総選挙の心配をしてくださいよぉ。また、ねじ巻城に負けちゃいますよ?」

「おのれぇぇええっ! 貴様、ここを初代平歯ゼンマイの墓と知っての狼藉かっ!!」
「わわわっ! 違うんですっ! 私はただカラクリ地蔵様にお供え物の笹団子を持ってきただけで!」
「ええィ、黙れ黙れェ! そこに直レ! このカラクリシナイの錆にしてくれるわイ! ……え? 今笹団子って言っタ? ワシのお供え物ニ? それを先に言いなさいよォ。ほら、そこに座っテ。今お茶入れるかラ」

“ちーっス。毎度ごひいきに、ピラミッ島のナイル便でーっス。お届けもののお水、ここに流しときますねぇ”
 どばばばばばぁあああっ!!
「カラクリ忍者のおかげで水不足も解消だッパ。これでカラクリシティは、今日も天下泰平だッパ」 by ブランカダッパ

「夜が明けちゃいましたね」
「じゃナ」
「ネコの助先生が、笹団子のおかわりなんかするからですよ」
「何を言うか! ヘーニャン時代の昔から、笹団子とアジフライは別腹と決まってるんじャ!」

「ネコの助先生? あれがカワラ版に書かれていた暴れん坊のカラクリロボですか?」
「うム。だが、ネジマキが止まってしまったようじゃナ?」
「ですね。巻いてあげましょうか?」
「じゃナ」

「カラクリシティの地下水路の奥に、こんな場所があったなんて!?」

「待っていたぞ、キューバン船長! 今日こそ、このタコ焼きに貴様を封じ込めてくれる!」
「ヤリゲソ童子、やはりお前のしわざだったかタコ! 許さないツボ!」
「ちょっと、キューバン船長! 背中のツボの上で、そんなに暴れないでくださいよ!」

「……よって、皆の者の働きにより、こたびの総選挙結果も、我らねじ巻城が街を治めることとなった。
一同、ねじ衛門様と心を一つにし、カラクリシティの祭りゴト(not“政”)に当たるように」
「「「ははぁ~~っ!」」」
「然るに、これよりゼンマイ城の守りをより固めるべく、我ら一門……」

「うひぁあ、足がシビれたぁぁ。相変わらずオニガワラ大将は、話が長いんだよなぁ」
「修行が足らんのォ、ねじ衛門。ま、大将の話が長くてつまらんのは、ワシも同意するがノ」 「ボク、つまらないなんて言ってないですよ?」

 大都市カラクリシティは、かつて初代平歯ゼンマイが発見したカラクリパワーによって、その繁栄を手に入れ、EDO国屈指の都市となった。
 街の政治は、カラクリシティ市民のネット投票により、ゼンマイ城のネジ巻大名家か、キャッスル・ド・スパイラルプリングのワインダップ貴族家のどちらかが取り仕切る慣わしとなっている。

「ねじ衛門ッ! 急がないと夜が明けてしまうゾ!」
「よーし、巻いていくぜ!! 跳べ、カラクリクナイ!!」
「こ、こら! 揺らすナ! 落ちたらどうすル!」

「そうかそうか! ねじえもんも、ようやく決心がついたか!」
「決心? て何のことです?」
「いいからのいいから。ねじえもんは、細かいことは気にしないの」

「うひょォ~ こりゃまた、ぐぅカワなギャルじゃナ」

「で、ねじえもん? 祝言はいつあげるんじゃ? 引き出物は何がいいかの?」
「え゛?」
「もぉ、おじいちゃまったらぁ。気が早いんだからぁ」

「ここに、おハネちゃんが捕まっているのか! ん? あそこで輝いているのは、カラクリネジマキだ! どうしてここに!?」
「細かい説明は後じャ! 先を急ぐゾ、ネジ衛門!」

花の都、ニャポネスのカラクリシティは、このカラクリ忍者が守ってみせるぜ!
決まってるね、ねじえもん(ハート)
ちょっとぉ! 何勝手にドヤってんの!? クロクロっくワーク団を忘れてもらっちゃ困るんですけど?

カラクリシティで謎の事件が発生!? 
「よーし、今日こそ跳ねて行こう! 頼んだよ、カラクリビートるン! 」
「オ任セ下サイ。発進シマス!」

「ちょっと待つニャ! ワシをおいていくんじゃないニャ!」

「もぉ、ダメダメ忍者はお城に帰りなさい!カラクリシティの平和は、このクロクロっくワーク団が守ってみせます!」